岡野岬石の資料蔵

岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。

「 テキストデータ 」 一覧

(48)塀の内と外

(48)塀の内と外(177頁) 映画にエンドマークが出て、何だか気持ちがはぐらかされたような感じがした。もうちょっと、盛り上げてもいいじゃないか。あんなに、苦労して脱獄したのだから。 でも、その終わり …

(47)『トロッコ』と『抵抗』

(47)『トロッコ』と『抵抗』(174頁) 中学2年の国語の教科書に、芥川竜之介の小説『トロッコ』(1922)が入っていた。国語の授業中にそれを読んで、自分の体験を思い出した。「あれ~?このトロッコの …

(46)実存的時空(水晶の山)

(46)実存的時空(水晶の山)(171頁) 今度の出来事は小学2年のころのこと。これは、記憶を辿ると同じ社宅に住んでいた櫃本君が小3の時同じクラスで、彼が大きなグレーの水晶を持っていた。その水晶を見た …

(45)実存的時空(溺れる)

(45)実存的時空(溺れる)(168頁) 海で溺れた事もあった。これは、映画のワンシーンになりそうな場面だ。 アンドレイ・タルコフスキーの『鏡』という映画があって、自分の思い出を素材にしたシーンをつな …

(44)実存的時空(自転車とぶつかったこと)

(44)実存的時空(自転車とぶつかったこと)(166頁) 僕が小学校の低学年か、幼稚園の頃の出来事。車などは少なくて、当時は造船所の通勤に皆自転車を使っていた。自転車は貴重で、日曜日になると今の自家用 …

(43)参照文「続・夢の中の空間」

(43)参照文「続・夢の中の空間」(132頁  続・夢の中の空間 はじめに、何故私が長年この問題を考え続けているのか、その理由を書いてみよう。 私は、高校2年生のとき、実存主義に出会い、アイデンティテ …

(42)淀川長治のような美術評論家

(42)淀川長治のような美術評論家(129頁) 美術評論家の場合も、魚に関係する仕事のアナロジーで考えるといろいろな人がいるが、多くは魚類学者だ。魚類学者的な評論は、それはそれで充分必要なんだけれど、 …

(41)演繹(仮説)と帰納(実験結果)の繰り返し

(41)演繹(仮説)と帰納(実験結果)の繰り返し(126頁) 画家は死んだときに、作品として後世にその人が残るといえる。忘れ去られるか残るかどうかは別として、作品が、その画家の存在証明だ。仮に、自己の …

(40)世界とは何か、自己とは何か、どう生きるか

(40)世界とは何か、自己とは何か、どう生きるか(123頁) 一見複雑にみえても、ほとんどの哲学の命題は「世界とは何か」「自分とは何か」「どう生きるか」という3つの問題に関わっている。その問題を認識者 …

(39)認識論

(39)認識論(123頁) そういうテーマを考えていた頃に、ちょうどカント哲学や、現象学の周辺の考え方が絡まってきた。 そのころ、考えていた事は、この宇宙のどこにも世界の存在を認識する観測者、生物がい …