岡野岬石の資料蔵

岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。

「 芸術の哲学 」 一覧

(76)芸術美は自然美よりも美しい

(76)芸術美は自然美よりも美しい(262頁) 表現(事)ではなくて、世界(物)の描出を画家の使命だと信じて絵を描いていると、芸術美と自然美の比較の問題が出てくる。結論を先にいえば、芸術美の方が自然美 …

(61)スペインで手にいれた写真

(61)スペインで手にいれた写真(214頁) これは、20数年前にスペインに行ったときに、買ってきたものです。僕はほとんど海外旅行に興味がないので、そのときに行ったフランスとスペインとその後にハワイの …

(53)「花チャン」一家

(53)「花チャン」一家(190頁) 小学六年の時に、少年少女文学全集で読んだ国木田独歩の『忘れえぬ人々』という小説があるが、花チャン一家は僕にとっての「忘れえぬ人々」だ。 僕が小学三年の時の春休みに …

(33)方法論を探す

(33)方法論を探す(102頁) 画家の、内側からの視点から見た美術史というのは、おもしろいと思うな。いまだに、絵の上にコンパスや定規で点線をひいて、構図の解説をしている。あんな事は、若い絵描きが、実 …

(28)絵画空間はリズム

(28)絵画空間はリズム(90頁) 僕は一九九八年(五二歳)の個展の時から、自分の絵画制作のコンセプトとして「抽象印象主義」を標榜している。抽象印象主義の大前提は、自分の絵画の向かう目標に超越的な「美 …

(21)参照文「私の実存と世界が出会う所」

(21)参照文「私の実存と世界が出会う所」(68頁) 私が印象派以後の絵を見て感じることは大別して二つに分かれる。一つは個別の表面の向こうに作家の本当に表現したい内容が透けて見える。つまり画面の表現内 …

(16)自分が歳をとるにつれて評価が上がる父親像

(16)自分が歳をとるにつれて評価が上がる父親像(53頁) 問題は父だ。ところで、父親とは、自分が歳を取るごとにだんだん評価が上がっていく。どういう事かと言うと、最初は喧嘩になるわけだ。父にしたら、馬 …

(15)母の反応

(15)母の反応(50頁)  高二の時に美術クラブに入って、その年の夏休みに油絵の道具を買って、夏休みが終わった時には、芸大を受験しようと考えていた。このスピードでうまくなっていけば芸大に入れると思っ …

『芸術の哲学』ー画家がアトリエからー 岡野浩二

第1章 第2章 第3章 第4章 第5 第1章 ●言いたい、言わせてほしい  本書で何を書きたいかというと、絵画について美術について画家について、他の分野の人が、昔からいろいろと言っている。プラトンは美 …