岡野岬石の資料蔵

岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。

「 芸術の杣径 」 一覧

(77)美術史の本流は抽象印象主義に至る

(77)美術史の本流は抽象印象主義に至る(267頁) クールベの自然主義的リアリズムからモネの印象派、セザンヌの後期印象派まで、近代美術史は一本道で進んできたが、セザンヌの後二つの道に分かれていく。造 …

(75)絵を描くのは具体的

(75)絵を描くのは具体的(261頁) 何度も強調しているけれど、画家は漁師だから具体的に考えなければいけない。いい絵に感動したら、その感動に対して具体的にアプローチしなければ自分の作品に取り込めない …

(3)学生時代

(3)学生時代(22頁) 学生時代は、不満がなかった。自分でやればいいことだから、そのようにやってきたし、教わろうとは少しも思っていなかった。環境は大学が全部揃えてくれている。おまけに、美大生というモ …

(74)ゴーキーと等伯

(74)ゴーキーと等伯(258頁) 明るい緑のパートを作る場合に三つの方法がある。一つ目は白と緑を混色して平塗りする。二つ目はキャンバスの白または白を塗っておいて透明色の緑を塗る。三つ目は白と緑を点描 …

(73)画面に白のパートがどこかにあった方がいいが、なくてもいい

(73)画面に白のパートがどこかにあった方がいいが、なくてもいい(255頁) 絵を描くって、本当に面白いんだ。どうでもいい人には、どうでもいい。画面の中に白いパートがあろうがなかろうが他人にとっては「 …

(72)塗り重ねても光る方法

(72)塗り重ねても光る方法(251頁) 晩年のマチスは一九三五年あたりから、絵を直す場合に塗り重ねて直すのではなく、一旦塗った絵具を拭き取ってから新たに初めからやり直すという技法で描いている。何故、 …

(70)エスキースで試行錯誤

(70)エスキースで試行錯誤(247頁) 僕の絵には、タブローの制作の前にエスキースがある。発想から完成図の予測はあっても現実というのは、その通りにはいかない。今まで、すんなりと予想通りにいったためし …

(69)必須の色だった「白」

(69)必須の色だった「白」(244頁) 僕の絵は、どこかに必ず真っ白のパートを入れる。具象も抽象も含めて、真っ白なパートを入れなければ駄目だと思っていた。キャンバスの地のホワイトを残すのが一番いいの …

(68)世界を描出する「抽象印象主義」

(68)世界を描出する「抽象印象主義」(243頁)   印象派と、僕の「抽象印象主義」はどう違うのか。 まず、色の使い方が違う。印象派はピンクの色面を塗る場合に赤と白を点または筆のタッチで、 …

(67)絵具の赤とリンゴの赤、そして赤い光

(67)絵具の赤とリンゴの赤、そして赤い光(240頁) では、具体的にリンゴを描くとする。パレットに絵具を出す。そしてテーブルにリンゴのモデルがあって、眼前のキャンバスにリンゴを描こうとする。ここまで …