岡野岬石の資料蔵

岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。

「 著書、作品集、図録 」 一覧

(69)必須の色だった「白」

(69)必須の色だった「白」(244頁) 僕の絵は、どこかに必ず真っ白のパートを入れる。具象も抽象も含めて、真っ白なパートを入れなければ駄目だと思っていた。キャンバスの地のホワイトを残すのが一番いいの …

(68)世界を描出する「抽象印象主義」

(68)世界を描出する「抽象印象主義」(243頁)   印象派と、僕の「抽象印象主義」はどう違うのか。 まず、色の使い方が違う。印象派はピンクの色面を塗る場合に赤と白を点または筆のタッチで、 …

(67)絵具の赤とリンゴの赤、そして赤い光

(67)絵具の赤とリンゴの赤、そして赤い光(240頁) では、具体的にリンゴを描くとする。パレットに絵具を出す。そしてテーブルにリンゴのモデルがあって、眼前のキャンバスにリンゴを描こうとする。ここまで …

(66)光を意識し始めたころ

(66)光を意識し始めたころ(238頁) 実際に絵を描いていると、何かを描こうという最初の発想を動機にはするけれど、いざ描きだすと、ほとんどが「美しさ」の方に行ってしまう。より美しい方向にどんどん自分 …

(65)生きられる空間

(65)生きられる空間(234頁) これは、生きられる空間というその人の実存が持っている空間の問題である。人間は自我が直接に外部空間に接しているのではない。いったん自分の身体の中に外部空間を写し込んで …

(65)汽車の中で駅弁を食べる

(65)汽車の中で駅弁を食べる(232頁) これはかって実存主義者を自認していた五十代以前の僕にとって、重要なテーマに気付いた体験なんだ。「生きられる空間」という問題だ。これは、僕の世界観の中でも最も …

(64)「これは何だ」は反語

(64)「これは何だ」は反語(230頁) ピカソが、画面に1本の線を引いて「これは何だ。これは何だ…」と独り言をつぶやきながら絵を描いているフィルムがあるそうだ。その事を引用して野見山暁治氏(1920 …

(63)参照文 かすがい(時空のゆがみ)

 (63)参照文 かすがい(時空のゆがみ)(224頁) 過去は過ぎ去らない。「今・ここ」に流れ込み、未来にも存在の因と縁は滅しない。そのことに、気付いた体験の話です。(2021年記) この話は今から何 …

(62)マンガ「さくら」

(62)マンガ「さくら」(218頁) 知り合いの娘で、マンガを描いている子がいて、その娘のマンガのためのストーリーを考えたんだけど、彼女の描いているマンガの傾向と違うために興味を惹かなかったようで、そ …

(61)スペインで手にいれた写真

(61)スペインで手にいれた写真(214頁) これは、20数年前にスペインに行ったときに、買ってきたものです。僕はほとんど海外旅行に興味がないので、そのときに行ったフランスとスペインとその後にハワイの …