■真の生、ついに見い出され明らかにされた生、したがって十全に生きられた唯一の生、これこそ文学である。この生はある意味で、芸術家と同じくすべての人のなかに各瞬間ごとに宿っている。しかし人びとはこれを明らかにしようとはしないので、目に入らないのだ。こうして人びとの過去には無数の陰画があふれているが、知性が「現像」しないので、陰画は役に立たないまま残される。それは私たちの生だ。そしてまた他人の生でもある。(プルースト)
『プルーストを読む』鈴木道彦より 2006年3月6日
岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。
投稿日:
■真の生、ついに見い出され明らかにされた生、したがって十全に生きられた唯一の生、これこそ文学である。この生はある意味で、芸術家と同じくすべての人のなかに各瞬間ごとに宿っている。しかし人びとはこれを明らかにしようとはしないので、目に入らないのだ。こうして人びとの過去には無数の陰画があふれているが、知性が「現像」しないので、陰画は役に立たないまま残される。それは私たちの生だ。そしてまた他人の生でもある。(プルースト)
『プルーストを読む』鈴木道彦より 2006年3月6日
執筆者:okanokouseki
関連記事
(2001年紙作品) 無題30,0×30,0墨和紙2001 2001和紙墨染料26×19-1 2001和紙墨染料26×19-2 2001和紙墨染料26×19-3 2001和紙墨染料26×19-4 20 …
『仏弟子の告白(テーラーガーター)』中村 元訳 岩波文庫 一つずつの詩句の集成 第1章 ■わたしの庵(いおり)はよく葺(ふ)かれ、風も入らず、快適である。天の神よ、思うがままに、雨を降らせ。わたしの心 …
『禅の境涯』〔信心銘提唱〕澤木興道著 大法輪閣 ■稲荷さんでも、金比羅さんでもよい。お参りした人がよう言う。盗っ人が神さんを拝んで、「南無大明神、金比羅大権現、どうか阿呆な人が私に盗られてくれますよう …
仏教の思想2『存在の分析〈アビダルマ〉』櫻部建・上山春平著 角川ソフィア文庫
仏教の思想2『存在の分析〈アビダルマ〉』櫻部建・上山春平著 角川ソフィア文庫 ■諸学派のうち、おそらく最も多数のアビダルマ論書を生み、そしてその多くを今日にのこしたのが、西北インドに大きな勢力をもって …