岡野岬石の資料蔵

岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。

『仏陀』増谷文雄 著 角川選書ー18

【パラダイス・アンド・ランチ(葡萄、ノスタルジック キャンベル) 】

投稿日:2020-10-25 更新日:

私が子供の頃、玉野で食べた果物で好きなものは、白桃とキャンベルという名の葡萄だった。白桃は皮が白いので、熟れていないと思われ、他県では敬遠されて見かけたことがない。水蜜桃が終わる夏の後半から出てきますので、岡山で見かけたら、食べてみてください。美味しいですよ。

小さい頃の葡萄といえば、今では中粒だが、当時は大粒のキャンベルしかなかったが、その後デラウェアという小粒の甘い葡萄が出て来て、キャンベルはいつの間にか見なくなってしまった。そして、キャンベル葡萄は、73歳の私にとっては、マボロシの葡萄になってしまった。

夏休みの後半、父親の手作りの屋外の涼み台に腰をかけて、一房の葡萄を1粒ずつ食べ、皮は捨て、種はプッと吐き出す(後始末は母親がやってくれる)、この時の、豪勢な満足感は忘れられない。この時、葡萄は上の方から食べていくのだが、下の方が美味しく感じたのは、私だけのことだったのか。

大人になっても、キャンベル葡萄に似たような葡萄を見かけるたびに、買って食べてみるのだが、どうも、イマイチで物足りない。

それが、去年玉野でキャンベルよりももっと美味しい葡萄に出会った。ピオーネという葡萄を一房、人から頂いたのだ。ピオーネは柏のスーパーでも近年見かけていたが、食べたことがなかった。だから、他県産のピオーネに比べて、岡山産のピオーネが特別なのかどうかは知らない。

まあ、自然の力と、生産者の努力だけでこんなに美味しいものがよくできるものだ。雄島米の日本酒と同じく、こんな、美味しさの究極といってもいいものを、人間が作ることができるのは、日本人だけだろう。真・善・美という法を身の内に持って生き、お金のためだけでない、善きものを生産し、皆んなに味わってもらおうという、生産者の人格がこんな美味しい葡萄を作ったのだろう。

当然、画家も同じこと、美しい絵を描かなくては。

『画中日記』2023.08.18【キャンベルぶどう

『パラダイス・アンド・ランチ』「キャンベルぶどう⑴』 子供の頃、岡山県の海辺の町で、食べたぶどうは「キャンベル」という暗い紫色のの中粒(まだ大粒のぶどうのない頃なので、子供の私には大きな)のぶどうを夏休みの屋外の日影においた縁台で、種をプップツと吹き飛ばしながら食べる(地面の種は、後で母親が掃除する)時の美味しさと、ゴージャスな満足感は、まさに、パラダイス&ランチだった。その後、ぶどうはデラウェヤーという赤紫の小粒の甘いぶどうが出てきたが、種無しではないので、一粒づつ食べるのが面倒で、物足りない。高価な大粒のマスカットも出て来たが、一粒づつ皮を手で剥いて食べる食べ方と、美しい宝石のような色の外形と共に、上品な味すぎて、日常性がない。子供の私には、キャンベルを一粒ずつ手で口にはこび、皮と実の間も歯でシゴいて食べる食べ方と、甘さと水分と酸味、そして種をふき飛ばす、夏休みの後半の少年の思い出は、遠く深く沈潜していった。

その後、キャンベルの品種改良からか、大粒の巨峰が出てきたが、甘さは増したけれども酸味が足りず、皮を剥いて食べる食べ方もイマイチなので、少年の時のキャンベルぶどうは、私のなかで、幻の味だった。

『画中日記』2023.08.19【キャンベルぶどう②

『パラダイス・アンド・ランチ』「キャンベルぶどう⑵』 3年前、玉野で、ピオーネというキャンベルとよく似たぶどうを知人からいただいた。姿かたちはキャンベルと同じだが、味はキャンベルより甘く、酸味が少ない分、微妙に不満が残る。だが、柏に帰ってからも、スーパーにピオーネが出ていると買っていた。

1週間ほど前に、スーパーで「種無し巨峰」という名の、キャンベルやピオーネに似たぶどうを買った。冷やして食べると、これが長年出合わなかった幻のキャンベルの味だったのだ。私は専門農家でないので、このぶどうの品種が、私が昔食べたキャンベルかどうかは分からない。買い物は1週間に1回だが、二日前にスーパーで買って来たので、写真と文章を書きました。あとで、『岡野岬石の資料蔵』の【パラダイス・アンド・ランチ】に(ノスタルジック キャンベル)の題名でアップします。

-『仏陀』増谷文雄 著 角川選書ー18

執筆者:

関連記事

no image

『宇宙96%の謎』 佐藤勝彦著 角川ソフィア文庫

『宇宙96%の謎』 佐藤勝彦著 角川ソフィア文庫 ■ケブリッジ大学のS・ホーキングは、「無境界仮説」を提唱しています、宇宙が虚数(2乗してマイナスの値となる数値)の時間として始まるなら、「特異点」はも …

アントニオ・ガウディーの言葉

■完全なものは1つしかなく、しかもこの世にはない。(アントニ・ガウディー) (2011年5月20日)

『尼僧の告白(テーリーガーター)』中村 元訳 岩波文庫

『尼僧の告白(テーリーガーター)』中村 元訳 岩波文庫 ■ あらゆる生きとし生ける者どもの最上者よ。雄々しき人よ。ブッダよ。わたしと他の多くの人人を、苦しみから解き放つあなたに、敬礼します。 □ わた …

読書ノート(2015年)

読書ノート(2015年) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『釈尊のさとり』 増谷文雄著 講談社学術文庫  識 語 ■この小さな著作をよんでくださる方々に、ま …

『正法眼蔵』仏性を味わう 内山興正著 大法輪閣

『正法眼蔵』仏性を味わう 内山興正著 大法輪閣 ■この涅槃については涅槃経の獅子吼菩薩品(ししくぼさつぼん)にいろいろ述べられていますが、大切なのは次の2点です。 「涅槃とは、即ち是れ煩悩諸結の火を滅 …