岡野岬石の資料蔵

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デジタルフォトデータ 取材フォトデータ 山中湖村だより

山中湖-7

投稿日:2026-01-29 更新日:

デジタルフォトデータ山中湖-7(工事中)

◼️山中湖村2015-5-21 調節池 交流プラザきらら

 2015.5.21 【満開のズミの木】

今週の山中湖行は、19日から今日(21日)まで山中湖村で過ごした。メインの20日は、晴れて富士が顔を出せば山中湖交流プラザ「きらら」に行く予定だったが、早朝曇りがちだったので霧を期待して調節池に行き、P10号で1点描いた。朝の斜光が射したり陰ったりしたが、できるだけ緑陰のトーンを追った。富士山頂は描き終える直前に顔を現わしたので(富士の顔を見せるまで、できるだけ空を描くのを遅らせた)、ありがたく、急いで描きました。朝食を食べ、晴れているので富士が見えなくともズミの花の様子を確認しなければと、小品のキャンバスを持って、ふじっ湖1号で「きらら」に、ズミの白い花は枝一面の満開だった。そこで、湖畔のズミの花をF6号のキャンバスで描く。

このぶんだと、来週は花が散っているだろうから、今日が、今年のラストチャンスだろうと、20号のキャンバスを用意して準備だけは万全で朝を待ったのだが、前夜は激しい雷雨。しかし、今日の早朝雨戸の隙間からの日射しで天気を確認、勇躍、朝一番のバスで現場に立った。前夜の風雨で白い花びらがかなり地面に落ちている。

こんな時は描くのが嬉しくて、楽しいよ。一年のなかのワンチャンスに立ち遇えるのだから。

富士(162)/P10号/油彩/2015年

ズミの咲く湖畔/F6号/油彩/2015年

富士(163)/M20号/油彩/2015年

◼️山中湖村2015-5-28 調節池

 2015.5.28 【富士(165)】

今週の山中湖行は、26日から今日(28日)まで山中湖村で過ごした。メインの27日は、東京では真夏日だったそうだが、山中湖はまさに避暑地の清々(すがすが)しい一日だった。

昨日(27日)早朝、調節池に行く。この日は、いつも描く場所の近くの、富士山に向って左寄りのダムの端にイーゼルを立てた。ここの周辺は、下の道路から見え、以前注意されたことがあるので座って描いたが、やはり立って描くほうが描きやすいし、また同じ位置でも目の高さによって対象は違って見える。描き終えて、立って描ける場所を探す。夏は草木の葉が繁るので目立たないセッティングで描けば大丈夫だろうという場所があったので、近々そこで、描こうとおもう。

今回は、富士山の裾野をできるだけ入れようとおもって、P20号で描いたのだが、まだ入りきらないので、帰ってから、M25号のキャンバスを張った。富士山に近い位置で裾野までを入れるには、これでもまだ画面の縦横比が小さいかもしれない。特注で木枠を作ってもらうのも一案だが、あまりに横長の画面にすると、パノラマ写真のように、現実感が薄れるので、キャンバスのMサイズが限界だろう。こんな命題が立つのもイーゼル絵画ならでの「事件は現場で起こる」で嬉しいし、次の作品のモチベーションになる。

平野の湖畔からの夏の富士も描かなくてはとおもっているし、富士が画面に入らない山麓の風景や、山中湖の湖畔の風景も何カ所か見付けているので、別荘でノンビリ過すというとは程遠い毎日で、画狂老人はウレチイナァ~!

富士(164)/P20号/油彩/2015年

◼️山中湖村2015-6-04 平野

 2015.6.04 【富士(166)】

今週の山中湖行は、3日から今日(5日)まで山中湖村で過ごした。メインの4日は、梅雨入り間近の間の晴れた一日で、平野の湖畔で「富士(166、M15号)」に手を付けた。

山頂の融け残った谷筋の雪も、この時期になると少なくなっていくが、ホワイトをキャンバスの地を描き残していく作業は面倒くさい。しかし、ジレないで淡々と視線とタッチを合せていけばいつの間にかキャンバスは埋まっていく。結局は、急がば回れ、千里の道も一歩から、である。

アトリエ画と違って、イーゼル画の描写は、対象を時間も空間もオールオーバーに全元論で捉えなければ、一筆も進まない。画家の対象に向ける視線は、一視線ごとに、絞りもレンズも画面設定も瞬時に変えて見ているので、大きさも、位置も、色も、明度も、視線ごとに、ピコピコと動き変わる。そして、見ている対象のポイントは必ず視角の真ん中で見る。つまり、写真のように一つの視線と一瞬の時間で、時間と空間を微分化して定着させる捉え方と、画家が裸眼で対象を前にした捉え方、一瞬一瞬の視線をタッチで埋めていく、時間と空間を積分化していく捉え方はまったく違うのだ。当然、私の「裸眼のリアリズム」と「抽象印象主義」の作品と、写真や光学的図学的、あるいはコンピューターグラフィックスの作品は、画面の表面の光と空間と、もう一つは積分された時間性が、そもそも違うのだ。

2010年からイーゼル画を始め、その途中で道元に出逢って、仏教の全元論的世界観を自分の芸術のコンセプトのバックボーンに据えて、確信を持って絵が描ける、画家としての幸せな巡り合わせに、感謝感謝のこの頃です。

富士(166)/P15号/油彩/2015年

◼️山中湖村2015-6-12,19 アトリエ

 2015.6.12 【梅雨空で】

今週の山中湖行は、10日から今日(12日)まで山中湖村で過ごした。3日間とも梅雨空で外に描きに出かけられなかったが、その分、溜まっている作品を描いて、ほぼ完成して持ち帰ったので近々最新作でアップします。というわけで、写真が1枚もないので、掲載した写真は、先々週(5月28日)に撮ったものをアップしました。今度、描こうと思っているアングルの、調節池からの富士山です。

 2015.6.19 【やはり梅雨】

今週の山中湖行は、17日から今日(19日)まで山中湖村で過ごした。着いた日の、夕方から今日出るまでずっと雨。

着いた日の午后は、建物の廻りと、道路際の草刈りをした。刈り込み鋏で作業したので能率が悪く、次は草刈り鎌(三日月型の刃)を買っておかなければとおもう。刈り込み鋏だと、1本の草を何度も刈ることになるが、鎌で根本を切ると1回の作業で草が刈れる。コツは鎌を途中で何度も研ぐこと、これはかって、千葉の茅葺きの農家を借りて住んでいたときに、大家さんの草刈りの様子をみて知っている。よく切れる鎌で、地面近くを撫でるようにはらえばみるみるうちに草が刈れる。見るとヤルのは大違いだが、世の中で一番難しい「芸術」に取り組んで生きているので、アアなればコウなるという、思考が直線的な命題をクリアーするのは簡単だ。

草刈りの時に、ミヤマオダマキとナルコユリが咲いていたので別にとっておいて翌日(18日)F3号とF5号の作品に手を付けた。どちらも下向きの花だし、山野草は、園芸種の花と違って草むらの中にあるとあまり目立たないが、切花にすると存在感がきわだつ。

天は隅から隅まで微細な部分まで平等に「現成」し、手を抜くなんてケチな真似はしない。

野の花/F5号/油彩/2017年

◼️山中湖村2015-6-26 パノラマ台

 2015.6.26 【富士(167)】

今週の山中湖行は、24日から今日(26日)まで山中湖村で過ごした。メインの25日は、梅雨の間の晴れた一日で、久しぶりのパノラマ台で「富士(167、S25号)」に手を付けた。昨年の夏は、先日近作横型でアップした『富士(117、M30号)』と『山中湖(M30号)」と同じ場所でイーゼルを立てたが、今年の1月『富士(147、S20号)』と4月『富士(152、S20号)』で、近景の枯れ色の中の緑の松で、Sサイズの構図がうまくいったので、草木が緑に変わってから、ずっとねらっていたのだが、やっと念願かなった。

しかしこれからの富士山は、御殿場と同じで、晴れた日は10時頃には雲に隠れてしまう。夏は日の出が早いので、6時には現場に立ちたいのだが、山中湖のタクシーは7時からしか迎車できない。だからこの時期の描画は、変則だが、まず、富士山から描き始める。描き終える頃には、写真のように山頂は雲の中だ。ブラッと行って、「棚からぼた餅」のように、偶然いいモチーフに出会い、いい絵が描け、いい絵が完成する、ということは金輪際無い。

富士(167)/S25号/油彩/2015年

◼️山中湖村2015-7-03 湖畔

 2015.7.03 【梅雨で】

今週の山中湖行は、1日から今日(3日)まで山中湖村で過ごした。昨日(2日)は、朝曇り空で、天気予報も曇りだったので、以前から目を付けていた湖畔のポイントに初めてイーゼルを立てた。描きはじめた頃から細かい雨が降りだし、イーゼルを立てた場所が前下がりでキャンバスの面が寝るために雨で濡れ、描きにくいので早めに諦めてアトリエに帰った。色を着ければ、その日の天候や太陽の位置の違いで、ヴァルールが変わるので、途中の絵を別の日に描き加えるのは難しいが、今回は立ち木の線だけなので、別の日に出直して、キャンバスを埋めようとおもう。翌日(今日、3日)雨が降らなければ、午前中現地で描くつもりだったが、山中湖は今日も大雨で、結局、アトリエに閉じ込められて外には出かけられなかった。

写真は、描く前に撮った現場の写真。フェイスブックには途中で終った、F10号のキャンバスの写真も投稿します。

◼️山中湖村2015-7-03 アトリエ 調節池

 2015.7.16 【緑陰、富士(168)】

今週の山中湖行は、14日から今日(16日)まで山中湖村で過ごした。着いた日の午后は、2階のアトリエの窓からの木々の緑陰が美しいのでF8号のキャンバスで描く。以前なら、こんな細かい光の対象は、面倒さと難しさとで描く気持が臆していたが、5年間のイーゼル画の修行のおかげで、いまやどんな対象、状況でも現場でイーゼルを立てさえすれば、必ず作品化できる自信ができた。

翌日は朝6時頃から調節池で富士(168)をM15号のキャンバスで手を着ける。朝の長い波長で植物の生えていない山頂が赤褐色だが、夜明け前の山頂に当たった光はもっと赤くなるだろう。この夏には、そんな富士も描くチャンスがあるだろから楽しみである。

早朝は雲一つ無くても、描き終えるころには、たいてい山頂は雲に隠れる。だから、山頂から画面を埋めていくのだが、これは止むを得ずそうするので、部分から全体へと描写を広げると、大きなマッスのヴァルールが狂ってしまう。これは、現場から絵を持ち帰って、今後のアトリエでの作業でクリアできるだろう。

今朝の山中湖から、柏への道中は、台風の大雨のせいで、鉄道の各線が不通、結局、御殿場から沼津に廻り、三島から新幹線で東京まで帰った。途中での分岐点の選択と決断は、瞬時に頭に浮かび、まだ脳は衰えていないと自信がついた。今はパソコンで情報が得られ、宿の予約も簡単で旅行も楽だが、20代から行き当たりバッタリで全国を取材旅行してきた経験は、いまだに生きている。

“長年、数々の修羅場をくぐり抜けてきて身につけた刀傷は、ダテではないのだヨ、フッ、フッ、フッ…”

窓外風景/F8号/油彩/2015年

富士(168)/M15号/油彩/2015年

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