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北海道(1971年)

投稿日:2025-03-20 更新日:

北海道(1971年)

『画中日記』2018.02.02【1972年日本橋画廊DM】

1972年:3月、東京芸術大学大学院修了。前年から絵で生活できるめどが立ってきたので、アッサリと大学を離れる。5月、日本橋画廊にて個展。完売。個展の後に北海道札幌市西区手稲西野に転居。日本橋画廊とは独占契約なので断わるのだが、絵画ブームの本格的な到来で、南浦和のアパートにも画商が押し掛けてくる。以前の生活に比べて、あまりにも異常な状況に画家としての本能的な防御だったのかも知れない。北海道は前年の9月に取材に訪れ気に入った。

前年、画材を求めて、北海道に約一月間旅行した。画のための取材旅行は初めてで、何をどうしていいのか分からず、とりあえず札幌と釧路に宿だけ予約して、あとは行き当りばったりで路線バスと鉄道を使って、歩き廻った。その後の取材はだんだんうまくなるのだが、この取材は何せ効率が悪く、ひたすら、歩いてばかり。

それでも、本州とは違う北海道の光と、植生や牧場や家などの風景に魅せられ、個展後北海道に転居した。画廊との契約は1年だが、10号5点買い取ってくれるので、北海道から絵を送れば、生活の心配はない。

南浦和のアパートに、迷って飛び込んできた、青いセキセイインコの「ゼンマツ」を入れた鳥かごをぶらさげて、上野で買った米軍の放出品の大きなショルダーザックを肩にして津軽海峡を渡った。ちょっと芝居掛かっていて恥ずかしいが、当時の社会全体がそういう風調の時代だったんだネ。本人もその当時は、現在の私の世界観と違って、実存主義者を自認していたので滑稽に見えるのも仕方がない。実存主義者は他者からみれば、独りよがりで世間とズレるということです。

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