岡野岬石の資料蔵

岡野岬石の作品とテキスト等の情報ボックスとしてブログ形式で随時発信します。

『仏陀』増谷文雄 著 角川選書ー18

『心は孤独な数学者』藤原正彦より

投稿日:

■この解答をニュートンはやはり匿名で発表したが、解答を見たベルヌイは、「あのライオンであることは足跡だけで分る」と言ったそうである。(34ページ)

■「ここにて、1843年10月16日、ウィリアム・ハミルトンは、天才の閃きにより、四元数の基本式を発見し、それをこの橋に刻んだ。i²=j²=k²=ijk=-1」(110㌻)

■ヒンドゥ-教の規範『マヌ法典』は、男子の生活期を四つに分けている。ヴェ-ダ学習を中心とした知的教養を積む学生(がくしょう)期、結婚して祖霊祭を執行し男子を設ける家長期、人里離れた所に隠居して瞑想にふける林棲期、そしてその森をも捨て巡礼をつづけ解脱をめざす遊行(ゆぎょう)期である。(132㌻)

■純粋数学というのは、種々の学問のうちでも、最も美意識を必要とするものと思う。実社会や自然界からかけ離れているため、研究の動機、方向、対象などを決めるガイドラインが、美的感覚以外にないからである。論理的思考も、証明を組み立てる段階で必要となるが、要所では美感や調和感が主役である。この感覚の乏しい人は、いくら頭がよくとも数学者には不向きである。(214㌻)

■若手研究者や学生は、ノブレス・オブリージュ(高貴な者に伴う義務)として、率先して続々と最前線へ向かって行ったのである。(249㌻)

『心は孤独な数学者』藤原正彦より2006年5月11日

-『仏陀』増谷文雄 著 角川選書ー18

執筆者:

関連記事

no image

『仏陀』増谷文雄 著 角川選書ー18

『仏陀』増谷文雄 著 角川選書ー18  第1章 この人を見よ ■1898年、プッペが、ネパールの南境ピプラーバーにおいて舎利瓶(へい)を発掘した。その瓶(つぼ)の側にはインド古代文字をもって、「この世 …

no image

『空海の風景』を旅する」 NHK取材班 中公文庫

『空海の風景』を旅する」 NHK取材班 中公文庫  ■「明経道にすすめ」と叔父がいったとおりに空海はすなおにこの道(コース)にす すむのだが、結局は、この創造力にあふれた少年は、ぼう大なもろもろの注疏 …

no image

『マチスの肖像』ハイデン・ヘレ-ラより

■マチスはこう述べている。「自然は非常に美しいので、私はただそれを出来るだけ単純に再現するだけでよい。私は心惹かれる対象の前に身を置き、対象に自分を一体化させ、それをカンヴァスに写し取ろうと試みるので …

no image

『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』R.P.ファインマン著 大貫昌子訳 岩波現代文庫

■高校時代にやったことがもう一つあった。それは問題や定理を発明することだ。つまりどうせ数学をやっている以上は、これを利用できるような実際例を考えだすのである。僕は直角三角形に関する問題をひと組発明した …

アントニオ・ガウディーの言葉

■完全なものは1つしかなく、しかもこの世にはない。(アントニ・ガウディー) (2011年5月20日)